盆栽の基礎知識
・ 盆栽とは?
「盆栽」とは、自然の野原 林 森にある樹木を鉢に植えて、枝ぶり、葉姿、幹の肌、根、鉢、鑑賞
するものです。平らな言葉で言えば自然を凝縮したものです。山野草を鉢に植えて観賞することもあります。
樹木の場合は自然がおりなす樹形に人工的成形することもあります。
樹形により
幹が根元から樹冠まで、真っ直ぐに立っている姿のものを「直幹」
木ぶりに柔らかい曲線を持つ姿のものを「模様木」
枝数が少なく、幹も細めの模様木姿のものを「文人木」
一本立ちで幹が左右いずれかにかたむいている姿のものを「斜幹木」
樹木の頂点がが根元よりも下にあるもの姿のものを「懸崖木」
一株から二本の幹が立ち姿のものを「双幹木」
一つ株から3本以上の幹が立った姿のものを「株立ち木」
一鉢の中に数本の木を配置した姿のものを「寄席植木」
などに分類されます。
自然が織り成す四季の変化や植物の成長していく生命の強さを草木から感じとることが出来ます。
盆栽はお年寄りの趣味と思われましたが、ここ数年には若い人、女性など広く理解されお部屋のインテリや
癒しの植物として普及し始めています。
・ 盆栽の歴史を知ろう
盆栽の歴史を知ろう
盆栽は中国から「盆景(ぼんけい)」入ったのが始まりです。
平安時代と言われています。その後江戸時代に武士の間で盆栽
が広まり、高尚な趣味として親しまれ、このころから「盆栽」と呼ばれるようになりました。
明治以降は時間的余裕のある熟年層おおくなりました。
日本独自の文化として進化しました。今では、盆栽が海外でも注目を集める様になりました。
・盆栽の種類
種類・・・盆栽用語ですみません。
・ 松柏(しょうはく)類
松(まつ)、真柏(しんぱく)、杜松(としょう)、杉(すぎ)など。
・ 実物(みもの)---実を鑑賞する物
つるうめもどき、柿(かき)、かりん、ひめりんごなど
・花物
桜(さくら)、梅(うめ)、皐月(さつき)、百日紅(さるすべり)など
・葉物
紅葉(もみじ)、欅(けやき)、楓(かえで)など
通常分類しています。
盆栽の魅力
・ 癒しの効果
「高齢まで続けられる趣味」と言われていますが、東京盆栽では、環境、癒しをテーマの1997年から提案を続けています。
盆栽は環境改善、自然そのものずばりです。ご家庭に。お部屋で、四季の移ろいを実感でき、花ものであれば花を観賞が
出来ます。気持ちを癒してくれる最高のものと思います。ここ数年、若い方や女性の方々に人気が広まっているのも事実です。
盆栽は生き続けているかぎり、少しずつ良くなっていきます。盆栽と共に生活をして行くのも素敵ではないでしょうか。
・ 盆栽交換会で売ることも出来ます。
盆栽は地域で盆栽の交換会が行われています。地域の盆栽店でこの情報が得られますのでお店の方にお聞きください。
交換会では、買うことも出来ます。さらに、盆栽を愛する人たちとの交流は良い勉強にになります。交流の場としていかがでしょう。
・ 健康に良い
(1) 身体を動かすの健康の源
盆栽に水を与えたり、新枝を切ったり、植えかえたり、軽い作業ですが身体を動かします。無理なく適度な運動量が非常に良いと思います。
(2) 気持ちがやわらぎストレス発散
植物は心から気持ちをさっぱりしてくれます。更に、花が咲いたりすると楽しみが一段と増えます。
(3)盆栽は酸素を供給
数年前にマイナスイオンの言葉が有名になりました。盆栽は二酸化炭素を吸収して、酸素を作りだしてくれます。
森林浴をすると安らぐのはフィトンチッドという物質とマイナスイオンが作用するとされています。
森林浴・・・関連情報:ウォーキングでいこう!
森林に入ると独特の森のにおいが漂います。このにおいの正体が、フィトンチッドと言う、森林から発散されている成分です。
マイナスイオン・・・関連情報:ウォーキングでいこう!
人がこのフィットチッドのにおいをかぐと、精神が落ち着き、リラックスしてくると言われています。
フィトンチッドと共に森林浴の効果に欠かせないマイナスイオン。森の中はマイナスイオンに満ちていますので、森林浴は精神的なリラックス効果が得られると知られています。さらに滝や噴水の近くの細かい水しぶきがあるところにマイナスイオンは多いといわれます。確かに滝や噴水には心をほっとさせるものがあります。
フィトンチッドが副交感神経を刺激して、精神を安定させたり、解放感を与えたり、ストレスの解消などのやすらぎを与えてくれるからだ、という事もわかってきました。
盆栽のはじめ方
・ 用意するもの
ここでは盆栽をはじめるにあたって「最低限必要なもの」を紹介します。
高価な道具や全てを揃える必要はありません。盆栽材料ショップのペースに乗らない事が大切です。
必要性を感じたら購入する考え方を持ってください。特に、盆栽鉢は高価なものが多いので100円
ショップで買う感覚で十分です。
盆栽
先ずは1種類1鉢からをお勧めです。要領がわかってきたら逐次増やしてみてください。
何種類もあった方が良いと言うショップがありますがこれは感心いたしません。
定番の「松」よりも育てやすい、「桜」「すいれんぼく」「もみじ」「けやき」などが良いでしょう。
肥料と殺菌殺虫剤
盆栽では「置き肥(おきひ)」と呼ばれる固形肥料を使います。油粕は発行するといやな臭いがし
ますので草花用の化学肥料が良いです。近所の迷惑、お部屋の臭いもなくトラブルもない方が良いと
思います。
更に、病気や害虫の対策として、万能タイプの殺菌殺虫剤は必ず準備ください。
ジョウロ
盆栽、植物は水が命です。水さえ切らさなければ盆栽はダメにいたしません。そういう意味から
ジョウロは必ず準備してください。例えば、樹高が20cm程度以下のミニ盆栽であれば、1L以内の小ぶり
で注ぎ口が細くて長いものが便利です。
剪定鋏(剪定とは、枝や新芽を切る事を言う盆栽用語です)
枝などを切るために使います。家庭用の鋏(はさみ)でも代用可能ですが、
やはり切れ味抜群の盆栽用鋏が使いやすく、ホームセンターの1000円程度もので十分です。
高額なハサミは必要だと思われる時期に購入された方が費用がかからず良いと思います。
ピンセット
あらゆる場面で活躍します。鋏と同じく家庭用のもの十分です。
以上、ホームセンターでお安く手に入りますので、わざわざ、盆栽ショップ
やインターネットショップで送料までお支払して買うまでもないと考えます。
培養土も同じです。
盆栽はどこで買うの
少し前までは、「盆栽園」「植物販売所」「盆栽のイベント」などで購入するのが一般的でしたが、
最近ではインターネットでの販売も増えてきました。買いやすく、説明も豊富なので利用されています。
ネットショップは信頼のある、実績があるお店をご利用ください。
例えば、
・ 送料が無料のお店を選ぶ。
・ とにかく安売り
・ 品揃え重視の玄人向け
・ 情報が充実した初中級者向け
・ 高額商品を中心とした収集家向け
などがあります。まずは自分に合った盆栽店を探してください。
送料が必要かどうか、確認ください。送料は意外と高いので当社、東京盆栽では頂いておりません。
盆栽にお金を使うのが目的ですので送料は無料が良いです。
・ 盆栽を選ぶときのポイント
初めての方は、無理をして高額の盆栽を買うよりも、5000円以下のものを買うのが良いと思います。
多すぎもダメです。 まずは、1鉢。注意が行き届くので、盆栽と深く付き合うことができます。
次に選ぶときのポイントですが、
・ 一年中緑を楽しむことが出来「松柏盆栽」
・ 美しい花を咲かせる「花もの盆栽」
・ 四季の変化が顕著な「葉もの盆栽」
・ 実が楽しめる「実もの盆栽」
から、それぞれ選ぶと盆栽の色々な魅力を知ることができます。
魅力を知ってから、お気に入りの盆栽を増やしていく事お勧めいたします。
葉もの盆栽は「雑木盆栽(ぞうきぼんさい)」とも言います。
東京盆栽では大切な内容だと思います
詳細をこちら。
↑ここをクリックでご覧出来ます
・ 盆栽の育て方
置き場所
盆栽の置き場所というと、盆栽棚が良いとおもいます。 アスファルトのうえに直接置くと、
高温により盆栽が弱ってしまいます。また、エアコンの室外機による乾燥も厳禁です。
・ 水やり
水やり
1日1回、夏場は2回が基本
基本は「土の表面が白っぽく乾いてきたら」水をあげます。植物の根っは酸素を必要をするため、常に土が湿っていると酸素が供給されないのです。
「春・秋は1日1回」「夏は1日2回」「冬は1週間に2〜3回」を目安に鉢底から水が流れ出すまで与えてください。
留守中の水やり
夏場でも1泊2日程度(夏以外は2泊3日)でしたら、水をたっぷり与えて、涼しい場所(日陰)に置いておけば大丈夫です。
2泊以上の場合は、受け皿に水を貯めて鉢底から吸わせる「腰水(こしみず)」などで対応可能です。
霧吹きで葉に水を与える
夏場は夕方に霧吹きで水を与えると葉が元気になります。この作業を盆栽用語で「葉水(はみず)」と言います。
・ 肥料
肥料は、植物が生長する源です。多くてもいけないし、少なくてもよくありません。それに、肥料を与える時期も非常に大切です。
具体的には、肥料を与える時期は3月下旬の植物が新芽が出る直前と植物が生長する秋9月が最も良い時期です。夏には与えないようにします。
夏に与えると根がダメになることが多いです。更に植替えで根を少なくしたりした場合は2週間経過後に与えた方が良い結果となります。
肥料には「固形肥料」と「液体肥料」があります。盆栽では固形肥料を使います。
・ 病害虫対策
病害虫対策
病気対策
病気の対策は日当たりと風通しが良い場所で育成します。
葉の状態がおかしくならないよう定期的に殺菌剤の散布をしましょう。殺菌は「希釈済みハンドスプレータイプ」が手軽でお勧めです。
害虫対策
殺虫剤による予防は必ず行ってください。特に春から夏に殺虫剤を散布致しましょう。「希釈済みハンドスプレータイプ」が手軽でお勧めです。
・ 植え替え
植え替え
盆栽の「植え替え」は生育に必須の作業です。植え替えを行なわないと、鉢の中が根っこでギュウギュウになってしまい、水の通りが悪くなってしまいます。
一般的には2〜3年に1回は植え替えを行ないます。
ただ、年にたった1度の作業ですので、「お召し替え」のつもりで毎年行なっても良いと思います。普段は見ることができない「根」を見ることで盆栽の状態を知ることができますし、鉢を替えることで盆栽に対する愛着が増すことでしょう。
・ 盆栽成長のポイント
剪定、針金かけ
剪定は、伸びすぎた新芽や枝切ることです。 盆栽の形を整え、風通しを良くし、来年の花がきれいに咲くようにします。などの目的もあります。
剪定のコツはこまめに「伸びすぎた枝」や「大きすぎる葉」を切ってあげることです。
針金かけ
盆栽に針金をかけ見た目の美しくします。 東京盆栽では若い樹木のうちに、幹模様や枝模様を作り上げて販売するようにしています。
盆栽の楽しみ方
・ ミニ盆栽
盆栽の業界では大きさ(樹高)で 名称を決めています。
・ 小品盆栽(しょうひんぼんさい) 20cm以下
・ 中品盆栽(ちゅうひんぼんさい) 20〜60cm
・ 大品盆栽(だいひんぼんさい) 60cm以上
に分類されます。
「ミニ盆栽」分類はありません。2000年ごろから、手の平サイズの盆栽が流行し始めました。
このころから「ミニ盆栽」という言葉で始めました。
小品盆栽の中で10cm程度のものを「ミニ盆栽」
中品盆栽の中で20〜35cm程度のものを「貴風盆栽(きふうぼんさい)」
と呼びます。 可愛らしい「ミニ盆栽」は女性や若い人を中心に人気を集めています。
・ 盆栽が鑑賞できる場所
盆栽が鑑賞できる場所・イベント
美術館・展示会
・ 高木盆栽美術館
美術館。
住所 : 栃木県下野市薬師寺3311
TEL : 0285-44-1754
・ 春花園BONSAI美術館
美術館。
住所 : 東京都江戸川区新堀1-29-16
TEL : 03-3670-8622
・ 盆栽美術館「大観」
盆栽美術館。
住所 : 長野県上高井郡小布施町小布施10-20
TEL : 026-247-3000
・ 銀座森前
住所 : 東京都中央区銀座7-9-10 銀七ビル
TEL : 03-3571-4114
・ 国風盆栽展
盆栽展示会。
住所 : 東京都台東区上野公園8-36 東京都美術館
TEL : 03-3821-3059 (社団法人 日本盆栽協会)
・ 盆栽を飾って楽しむ
盆栽を飾って楽しむ
食卓などに飾って、普段の生活を華やかに彩る
床の間などに飾り、お客様をお出向かいする